コメスコ美容看護師の日常

10年近く美容医療(皮膚科分野)に関わっている看護師です。以前他SNSではマニアックな美容医療機器についての知識提供をしていました。ここでもそういったことも書きつつ、思ったことを書いていきます。

美容皮膚科のイメージ 昔と今

こんにちは コメスコです。 コメスでもいいなと最近思ってきました。


前回は美容皮膚科と美容外科の違いをざっくりお話ししました。
今回は、世間からのイメージを書いていこうと思います。

私が知る10年前の美容皮膚科

美容皮膚科・美容外科=整形
整形=後ろめたいもの・恥ずかしいもの

世間のイメージは主にこのような印象があったように感じています。この頃事前に情報を得る方法が少なかったですよね。

どうやって情報を得ていた?

SNSで発信する医療者もあまり見かけませんでしたし(そもそもSNSの数もそこまでなかったのですが、、、)あったとしてもそれぞれのクリニックのブログでの発信程度で、あとは広告やホームページで調べる程度の情報でしか知るしかできませんでした。経験者のブログや、口コミとかもあったのでしょうが、悪い情報の共有が主で詳しいことまでわからないことも多く、不安になった方も多かったのかなと思います。
詳しい情報は実際に自身で行って得るしかない状況でしたが、「押し売りされる」「支払うまで個室から出してもらえない」等の怖い噂は出回っており、興味があったとしてもそういったマイナスイメージから美容医療への心理的敷居は非常に高い業界でした。

実際通っている方の印象

そこをクリアしてやっと始められたとしても、整形と思われたくないという思いから通っていることを知られたくないという方も少なくなく、全体的に治療経過を含めていかに世間にバレないで綺麗になるかを目指す傾向が特に強かったように思います。
そのため、赤み、腫れ、瘡蓋などといった所謂アグレッシブな施術は疎遠傾向にありました。

医療者からみた印象

医療者からみても、美容医療(美容皮膚科・美容外科)は医療ではないと考える方も多くおりました。特に健康被害などの報告があるようなトンデモ医療をしているクリニックもあるわけですから命を守るために懸命に働かれる方から見るとそのように思われて当然なのだと思います、、、そんななわけで、もれなく美容皮膚科に転職する看護師は都落ち感が強くブランク扱い。なんなら病院でやっていけなかった落ちこぼれがいくところ。(当たり前ですが、実際そうなのかどうかについては人によると思います。)そんな印象があり、医療者として恥みたいな印象を持たれることも少なくありませんでした。

実際に働く医療者

全体的に20代が多く、30代になるとグッと減ります。30代で師長なんてケースも多いです。その当時募集要項には年齢制限が明確に書かれていることも多く、多くは40までとか35までとかだったように思います。長く働いて40代の方もいるものの、その年齢になるとかなり人数は減り、大体が結婚してお辞めになったり、育児のため辞められ別の保険診療クリニックでパートされてたりと比較的美容医療で長く働き続ける方はその当時私の周りでは少ない印象でした。

コメ話

コメスコはこの業界にどういった印象を持ったか

美容外科については認識がありましたが、美容皮膚科という分野があることを、恥ずかしながら美容雑誌で初めて知りました。医療者としてこういう医療の形もあるのかと興味を持った程度で、患者としても美容外科じゃないし形は変わらないんだろうなと、怖い印象は持っておりませんでした。ある意味情弱なだけだったのでしょうが、、、
激務な勤務状況からか肌環境も悪かったため、興味本位でそこに載っていた数あるクリニックの1つに通院してみたというわけです。
そこから何故、提供側になろうと思ったかについてはまた書こうと思いますが、このクリニックが良く感じたからというわけではないことはお伝えしておきます。


私が知る現在の美容医療

ここ数年おそらくコロナ禍から美容分野の医療者によるSNS発信が増え、情報が無料で垂れ流されるようになり、何度も目にするようになる中でなんとなく怖いといった美容医療の印象が緩和され、心理的敷居は大きく下がりました。

美容医療=メンテナンス

未来の自分のための予防医療、老化は病気なんて考えも多く目にするようになりました。

今はどこで情報を得ている?

主にSNSで情報を得ている方は多いのではないでしょうか。気軽に質問できる医療者SNSも増え、SNSの運用が上手いクリニックがより注目されるようになり、医師の良し悪しもそこの範囲内で判断されやすくなりました。口コミアプリも充実してきまして、写真付きで経過を載せてくださっているようなものもあります。

実際通っている方の印象

コロナ禍の在宅勤務なども重なって、以前なら疎遠されていたアグレッシブな施術でさえ、むしろ積極的に受けられる方が非常に増えました。
良薬は口に苦しなんて言葉がありますが、アグレッシブな施術こそ効果が高いものだという印象が強く根付き、頻度高くまたオーバーパワーで提供してくれるクリニックを好まれるようにもなりました。当たり前ですが、それが適しているかはその方のその時の肌の状況と目的によります。

医療者からみた印象

未だトンデモ医療は健在で、そこに嫌悪されている医療者も多くいらっしゃると思いますが、施術を受けたい方の心理的敷居が低くなると同時に、元々興味があった看護師も興味があるといいやすい流れになったようです。今では、美容看護師に憧れて看護師を目指される方もいるようですね。
この職業を目指すのは医療者として恥とさえ思われていたものが、今は目指したいと言われる職業になったようです。

実際に働く医療者

現在も20代を中心の印象なクリニックは多いですが、以前より辞める方は減ったのかもしれません。私自身アラフォーですので、私と同じ頃は入った方達が辞めてないと先ほどの40前後あたりがちらほら増えてきたのではなかろうかという感じです。もちろんですがご時世的に募集要項の年齢制限は明記されないようになりました。ただし、年齢関係なくそれで受けてくれるかどうかは不明ですが。


どうでしたでしょうか。
コメスコとしては今、美容医療への心理的敷居低くなりすぎてはいないかい?と思わずにいられません笑

この業界本当に国が取り締まりがザルすぎて守ってもらえない上に、トンデモ医療ばかりなので、自衛するしかありません。話半分で色々聞いてまわってみて、ご自身の意向に沿わないところはやめましょうね。


お読みいただきありがとうございます。
読者になってくださると喜びます。

コメスコ